●完売御礼『 房総のパンⅠ 南房総という生き方 』

おかげさまで編集室3冊目の本

 

『 房総のパン Ⅰ  南房総という生き方 』

 

が売り切れました。

取材・制作のご協力いただいた皆様、

買い求めいただいた読者の皆様、

販売にご協力くださったお店の皆様、

改めて御礼申し上げます。

 

2016年に初版を発行、2018年に2刷。増刷分も含めて完売に至ることができ、延べ2000人以上の方に拙著が届けられたことになります。本当に有難い限りです。

 

経営面からすれば初版を完売まで持っていってなんとか自転車操業。増刷分が完売してやっと新しい「何か」にチャレンジできる、そんなイメージです。時間がかかりましたが、ようやく、という心境です。編集室10周年にあたる今年は充電期間に充て、これまで発行してきた編集室の本とは異なる新しいものを目指して試行錯誤しているところです。

 

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『房総のパン屋』ではなく『房総のパン』というタイトルなのは、店のガイドブックという要素だけではなく、お店でなくとも、パンとともにある暮らしや商いから、生き方について考えるきっかけになればとの思いがありそのようにしました。第1弾に南房総というフィールドを選んだのは、海や山という風土、農ある暮らしが、パン、そして人と非常に近いところにあることから、その思いを分かりやすく伝えられると考えたからです。

 

編集を終えて、やはり私の心にズシリと響いたのは、昭和4年開業の老舗「館山中村屋」の四代目、長束清実さんの言葉の数々でしした。館山中村屋の取材を通じ、私達は今「変化の質」を問われている時代に生きているのだと強く思いました。それはパン屋も、本も、情報も、そして社会も。変化に何を求めているのか、その先を見つめる眼差しの違いによって、質に差が出る。未来へ向けた視線に、理念や倫理観、そして愛がどれだけ含まれているのだろう・・・そういうことを考えさせられました。

 

昨日今日と、取材させていただいたお店に本をお届けに回りました。その中で何人もの方が「親や親戚に贈ります」と言っていただけたのが本当に嬉しかったです。形としての本も愛着がありますが、物質的な形という範疇を超えて「贈り物」になる。編集者冥利に尽きます。私のこの小さな出版・編集のあり方は、こういう声をひとつづつ積み重ねることのなのだと思っています。

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上記は発刊時に寄せた言葉の一部。

改めて初心を忘れることなく、新たな本をつくり、届けていきたいと思います。

引き続きどうぞ宜しくお願い申し上げます。