1月27日［日］・28日［月］両日「EVER BOOK STREET」に出店します　※房総スターマーケット同時開催

「人生の本棚がならぶ、ブックマーケット」

をコンセプトとした「EVER BOOK STREET」に両日、出店させていただきます。

これまではいわゆる「一箱古本市」に出ることが多く、自分で作って自費出版した「新刊」をメインにガシガシ販売していたので、なんとなく肩身狭い立場だったのですが（笑）、今回はのびのび出店できそうです。房総のおいしいものや手づくりのものが集う「スターマーケット」も同時開催されるので、コアな本好きだけではない、来場される方々の多様で、様々な表情を観察するのが楽しみです。

マーケットの目玉はなんと言っても、『チリとチリリ』でおなじみの中房総在住の絵本作家「どいかや」さんと、ピアニスト「高橋在也」さんのコラボによる、ピアノ演奏をバックとした絵本の読み聞かせ。

実は昨年、試演をちょこっと聞かせていただいたのですが、感情がじわりじわりとこみ上げてくる絵本の読み聞かせはなかなか体験できないと思います。また、かやさんの言葉と言葉の間に流れる旋律、静謐な余白のような時間は、なんとも美しい。両日とも13:00から開催。お聞き逃しなく。

私は本づくりが人生の大きな部分を占めており、取材させていただいた方たちの来し方の記憶を本に込めていますので、これまで通り『房総コーヒー』や『BOSO DAILY TOURISM』など編集室の本を販売いたします。

ただ、せっかくこのようなコンセプトを持った催しだからこそ、一箱古本市の時とは違うことをしてみたい。

私は2016年から毎年春に20日間くらいかけて、車中泊しながら西日本を一周している。本の営業という目的もあるけれど、9割がたは旅そのものが目的で、立ち寄った地方地方の個性的な本屋さんの方々に、おすすめのところを教えてもらい、その都度これからの旅程が浮かび上がってくるという、そんなフリーハンドな旅だ。その出会いの一つ一つは貴重な旅の記憶だ。

そんな本屋を巡る度に痛感するのは、その地方ならではの本、その店主の目利きならではの本・・・店に並べられた本の多様さだ。

地域のことを雑誌風にまとめたリトルプレスがあったり、地元飲食店主がチベット旅行記を自ら編集したZINE、美しい花の写真にそっと言葉を添えた冊子、トレシングペーパーに風景写真を印刷したモノとしての可能性を追求した本、なかには地元のビジネスホテルを独断でレポートしたZINEまで存在する・・・千葉県では見たことのない本ばかりで、そんな本に出会う度に私は心が躍る。千葉でも手に入らないか、千葉でも同じようなものが作れないかと、常に考えを巡らせる。そのたびに、千葉にはまだまだこういう動きにまでなってないな、とも思う。だからこそ、これから伸び代があって面白いと思う。

そんなわけで、一箱古本市では売りたくない、私が旅先で出会った本、そして東北在住時に出会った本を、当日展示したいと思います。暮ラシカルデザイン編集室の本は販売しますが、それ以外の本は閲覧のみということで（私自身、お客さんの立場だと、買えないのかーってなるので、恐縮ではありますが）。今回、本を「つくる」側として興味を持っていただいている方にも、何かヒントをお渡しできれば嬉しい。ぜひお誘い合わせの上、お越しください。