野田店長の決める味噌ポーズ!アースマーケットプレイスやGAIAのみなさんと、こんなノリで味噌造り体験
昔むかし、8年くらい前でしょうか、千葉県のタウン情報誌『ぐるっと千葉』で私が初めて特集取りまとめを担当したオーガニック特集での取材や、アースデイ千葉での出店(本特集号を販売しました)等々でお世話になった、「アースマーケットプレイス」を切り盛りされる野田さん。オーガニック特集の際は、今はなきカフェブルーで人参を手にお茶目なポーズを決めていただきました。往事と変わらぬそのテンションの高さで話が弾みました。久々の「真澄農園」あっちさんの野菜も美味しかった~
■エコ雑貨と自然食品のお店「アースマーケットプレイス」
千葉市美浜区高浜1-10-1
高浜第一ショッピングセンター内
webサイト → ●
数日後、野田さんから、
『お暇があれば、鴨川で味噌作りします。
星野さんって農家さんで、
ずっと無農薬でやってる人です。
(何気に手伝い要請か)』
と、味噌づくり体験のお誘い(いや、手伝い要員確保!?)のメッセージをいただきました。うん、なにやら愉しそうな匂いがします。と、いうことで、鴨川市の田園の一角にある星野春樹さんのお宅にお邪魔しました。星野さんは移住者で、30年以上この鴨川で無農薬の野菜づくりほか、平飼いで200羽ほどの鶏を飼育されています(漁師さんと物々交換することも多いそうで、この日はイナダの刺身まで戴いちゃいました。お互いの得意なものの交換っていいですね、顔が見える関係ですし!)。アースマーケットプレイスでは毎年、星野さんの栽培した大豆と米で仕込んだ味噌を仕込み、お店でも販売しているそうです。
家の前では野田さんの息子さん、なぎおクンや、同じく自然食品を扱うGAIAのスタッフの方も応援に駆けつけていました。すでに薪を焼(く)べた釜には、大豆がグツグツ。ふにゃんと柔らかくなるまで煮込みます。
煮込むのは時間がかかるので、その間に昨年仕込んでおいた味噌を取り出します。昔酒造りで使っていた樽が立派ですね。重石をうんしょとどかして蓋をオープン。表面の黒ずんでいるところは味が落ちるので杓文字で取り除きます。
すると、この通り!
一方、その奥にはもうひと樽。実はこちらは二年熟成味噌。「オニ」が描かれているのは節分に仕込んだからデス(笑)。
二年モノは色が濃く、深みのある味わいになっていました。単純に甘い、しょっぱいでは表現しづらい深みを成しているのですが、この複雑な風味こそ、長期熟成の賜物なのかもしれません。なお、星野さんの奥様によれば、長期熟成の味噌は若干塩分を多めにしているそうです(長期保存の知恵でもあります)。
さて、味噌を取り出したら朝食タイム。
新潟県の津南町の知り合いが送ってきてくれたというカブの漬物、お持ち帰りしたいくらいの美味しさでした。旬の菜花や味噌汁、うまいものづくめでご飯は二膳いただいてしまいました。
さ、そうこうするうちに大豆が柔らかく煮上がってきました。
この大豆をつまみ食いすると、ほわんとした甘み・・・うまいです。が、ご満悦の私を横目に、なにやら企む野田さんです。大豆の煮汁、いわゆる「呉汁」を、味噌を先ほど取り出し終えた木桶にダバッと投入。
「呉汁汁~。ふたつめの汁は『ち』に点々ね~」
と野田さん。『ごじるぢる』・・・なんだかキタナソウなネーミング(笑)しかしながら、桶の味噌とブレンドされた『ごじるぢる』はじわりと身体に沁み入る美味しさ!めちゃうまです!!
味噌づくりならではの美味しさを堪能したら予め用意していただいていた米糀の登場。
なんと糀は先日取材させていただいたばかりの「芝山糀店」(鴨川市)の糀を使われているのだとか。もう30年来のお付き合いだそうです(なお、芝山糀店の記事は別の機会に登場しますので、乞うご期待!)。
この糀と塩(カンホアの塩を使いました)を混ぜ合わせますが、「ダマ」になっているところが残らないよう、よく揉んでいきます。そして柔らかくなった大豆を投入。アツアツだと糀菌が死んでしまうので、ある程度冷ましたものを入れます。それをさらに混ぜ合わせます。
アースマーケット味噌の前に、同じく仕込みにいらしていた鴨川市のお寿司屋さん「笹元」さんの方から先に作業を進めます。お寿司屋さんで手づくり味噌の味噌汁が飲めると思うとわくわくしますね!
混ぜ合わせたら細かくするためミンチマシーンにかけます。
このミンチマシーンに混ぜ合わせたものを投入していくのですが、一気に投入することができず、米糀の粘りで詰まりやすいため、菜箸でうまくかき混ぜながら破砕部に送り込みます。今回の仕込み体験のなかで一番難しく、たいへんだったのがこの作業。油断していると菜箸も破砕されかねないので、結構気を使います(しかも大量にやらねば・・・)。
すべてミンチし終えたら、空気を抜くため味噌玉にして樽に投げつけます。
「いやな人の顔を想い浮かべながら叩き付けるのよ~」
と冗談が飛び交います(笑)。やっぱりこの作業が愉しいところですね。
すべて樽に入れたら焼酎で消毒した布巾を表面に載せて蓋をします。これで仕込み作業完了です!
休憩したらアースマーケット分の味噌の仕込み。
なのですが、仕込んでいるのかおしゃべりしているのかもう分かりません(笑)。野田さんトーク面白過ぎ!
ミンチ作業は・・・たいへんでした。
それはなんとかこなして混ぜ合わせます。
そして味噌玉づくり、のはずが、羊の彫刻づくりに!?
おいおい、遊んでないでちゃんと仕込みなはれ(笑)
そんなこんなでようやく味噌玉づくりへ。投げつけて無事に仕込みを終えたのでした。
いやはやなんとも愉しすぎる味噌づくり体験でした。この愉しさがお味噌の隠し味ですね。
みなさん、ほんとうに貴重な体験を、ありがとうございました。お味噌、ありがたく戴きます!!