船橋市の新しい街区で愉しめるコーヒーの多様性。「Warm Heart Coffee」のエアロプレスで過ごす正月のひととき

新しい街区に、冬の澄み切った日差し。光の向こうに、コーヒーの気配

千葉県第2の人口を抱える都市、船橋市。この街が出身地である私にとって、たいへん馴染みの深い街ですが、特に新京成電鉄沿線の北習志野から二和向台にかけては、日常的に自転車で廻っていました。


ひとつの「エリア」として街を成す北習志野の外れに、東葉高速鉄道・船橋日大前駅があります。その裏手、八千代市寄りは雑木林や畑という印象しか学生の頃から持っていなかったのですが、その坪井町と呼ばれる地域に足を踏み入れてみて、びっくりしました。もう、まったく新たな街が誕生しています。


正月三ヶ日の澄み切った空の下。

コーヒーの気配に導かれて・・・。


■Warm Heart Coffee

船橋市坪井東1-2-31

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大小4卓ほどのテーブル席に、壁に向かった小さなカウンター席。シックな内観ながら、どこかぬくもりを感じさせるのは、カフェを切り盛りする井相田さんたちが、漆喰を塗りなど、自ら改装を手掛けられたからかもしれません。ちなみに夕方からは経営者が変わり、ワインバー「Urbanbreeze」になります。いわゆる「二毛作」ですね(いや、言い方が古いですね、今風に云えば「シェア」という言葉を使った方がいいでしょうか・笑)


「明けましておめでとうございます」

「すみません、今日はお正月営業でキッシュがないんです」


多分、毎回キッシュをオーダーされている常連さんなのでしょう。オーダーを受ける前から、そんな会話が交わされています。


この日戴いたのは、アサイーボウル(アサイーベリーのスムージーにグラノーラやフルーツを盛りつけたデザート)と、「ウォームハートコーヒー」というエアロプレス(コーヒーを空気圧により抽出する方法)により淹れたコーヒーを戴きました。

エアロプレスで淹れたコーヒーは

クリアーなフレーバーの中にしっかりとしたコクを抱いた味わい。

香りの余韻の後、ほっと吐くひと息。

それは、心を空間の旋律にチューニングする瞬間。


実は井相田さん、バリスタの全国大会で3位を受賞した腕前。ほんとうはカフェラテもいいなぁと、すごく迷っていたんです。次訪ねたときは、どんなラテアートを描いてもらいましょうか。


『コーヒーに相性の良い モノ コト ヒト』


そんなコンセプトを掲げるウォームハートコーヒー。

よくよく伺えば、井相田さんは『房総カフェ』で掲載させていただいた「iijima coffee」の奥様とお友達なのだそう。


「iijima coffeeさんは(2014年)4月にオープンして、

 うちは6月にオープンしたんです」


ほぼ同時にスタートを切った、ふたつのカフェ。

瑞々しい夢を抱いた若者たちが、街にゆったりとしたアロマを燻らせてゆきます。