もちろん、世界各国の紀行本もそろっています。『房総カフェ』も置いていただきました。ありがとうございます!
中央線沿線、西荻窪を訪ねたのは高校生以来でしょうか。もう前回訪ねた時の記憶すらはっきりしないくらい、久しぶりです。商店街に、パン屋や、オシャレなタイルを軒先で売るお店があったりと、歩いていてわくわくするところです。「や乃屋」で蕎麦を手繰って腹ごしらえしたら、とある本屋へと向かいます。
「のまど」は新刊、古書の区別なく「旅」に関する本を並べているのと、直接的な「旅」の内容でなくとも、「旅」と繋がる内容の本なら、分け隔てなく棚に並べられます。「のまど」は「遊牧民」という意味だそうですが、自由に水からの文脈を辿ってゆける、本好き、旅好きにはたまらない空間となっているのです。
例えば星野道夫の本の脇に、アラスカのガイドブックが添えられていたり。こういうことされちゃうと、アラスカへ想い焦がれてしまうのですよ。
店主の川田正和さんが、香川出身ということもあり、リトルプレスの『せとうち暮らし』など、瀬戸内海の本がいっぱいあったのも印象的でした。関西の本屋さんでも瀬戸内本、いっぱい見ましたが、本当瀬戸内は今アツイ地域ですねぇ。
端から端まで舐めまわすように(笑)書棚を見ていて、思わず「こ、これは!??」と唸らせた雑誌に出会ってしまいました。
『ワンダーJAPAN』(三才ブックス)の2009年AUTUMN号。廃墟や工場萌え系のスポットに果敢に挑むアングラ系の、NEO観光案内マガジン(雑誌では「日本の《異空間》探検マガジン」と謳っています・・・)なのですが、なんとこの号の特集が千葉県!
いったいどのように紹介されているのか、胸躍らせながらページをめくると・・・
・・・絶句。もう、銚子電鉄の扉、シュール過ぎます・・・。
ううむ。
犬吠埼マリンパークの「恐竜」や、御宿にあるというドライブインと薬師堂を繋ぐ断崖の階段が、でかでかとフォーカスされている。房総のカルチャーフリーペーパー『0470』もびっくりの超ディープな眼差しであります(笑)
さらにすごかったのが、富津市にある採石場跡地を果敢にも取材していることです。実は、地元の人以外にはあまり知られていませんが、房総半島の山々は、山ごとなくなるほど削られています。特に内房、君津、富津の観光ルートから外れた山地に数多くの採石場があり、場所によっては、「房総グランドキャニオン」な様相を呈しています。ここは海と里山の房総という光に対する影の部分。しかしながら、ここの影の部分にどう光をあてていくかが課題でしょう(姫路の家島のようにプラスに転化できるといいのですが・・・)。
ちょっとディープな話題になりましたが、旅好きには本当におすすめの本屋さんです。ぜひ一度、訪ねてみてくださいね(『房総カフェ』も置いていただいていますのでヨロシク!)。