古民家の納屋を改修した、あらたなコミュニティスペースが誕生します
先日、いすみ市で古民家のシェアハウス「星空の家」を久しぶりに訪ねました。星空の家は4年前に移住して来られた三星さんこと、ちえぽんが運営をされています。この日は豚骨スープベースの鍋をご馳走になりました。ついつい調子にのって住人の石川さんの分までたべてしまいそうに(笑)。お陰さまでおいしく、あったかい団欒のひとときをすごすことができました。ありがとうございます!
「いすみライフスタイル研究所」など、多彩な活躍をされているちえぽんですが、すごいことをやってのけました。古民家の脇に納屋があったのですがそこを大改修し、なんと図書館を作り上げたのです。さっそくその図書館「星空の小さな図書館」にお邪魔しました。
母屋にもともとあったという、味のある入口の引き戸をガラリと開けると、思わず「わぁっ」と感嘆の声を漏らしてしまいます。スタイリッシュながらも、どこかじんわりとぬくもりに包まれているような、あたたかみのある空間。もし「ここはカフェです」、といわれれば、疑いもなく頷いてしまうでしょう。
そして2階。
ハシゴをのぼって行くので探検気分でワクワクします。上がりきると、そこはこの建物の積み重なった歴史が、泰然と、そして静かにその存在感を漂わせています。
飛騨高山の合掌造りみたい。思わずそう思いました。
こちらは瓦葺きなのだそうですが、実はこうして内部にはまだ茅葺きの状態で残されていたのです。何十年も腐る事なくこうして残っている。その先人の技術、知恵の結晶は、美しく図書館を見守っているかのようです。きっと、こうして建物が生まれ変わった事を、喜んでくれているのでしょう。
改修の際、たいへんだった事を伺うと、
「いやぁ~、もう漆喰塗りですよ~。
昔はスーツ着て仕事してたのに、
つなぎを着ることになるなんて、
自分でもびっくりですよ」
と笑うちえぽん。友人、知人、様々な人たちに手伝ってもらいながら漆喰塗りを進めていきました。
いや、漆喰壁だけじゃありません。タイル張りもカウンターづくりも、できるところはすべて、ちえぽんご自身で手をかけて作り上げています。そして、木工を扱う人、電気配線ができる人、シンクを調達してくれる人、調度品を持って来てくれる人・・・様々な人たちの協力をいただいてこそ、ここまで作り上げられた、そうちえぽんは感慨深く振り返ります。そして、地元の区長さんなど、近隣の方々が本を提供してくれたそうです。そう、この空間には、世代や地域を越えて、大勢の人たちの夢が、一緒になって詰まっているのです。
図書館は基本、日曜、月曜のオープン。
2000円の年会費を支払うと会員になれ、本の貸し出しができたり、ここで行うイベントの案内を受けられたりします。
ちえぽんは、この運営で仕事にする、という考えよりも、むしろこの場から様々な人が集い、様々な広がりが展開されていく方が無理がないかなと、あくまでも自然体。そう、多分、ちえぽんのように小さな活動を幾つか組み合わせて、仕事と生業を成り立たせていく。それが、自分を、自然を、人を、そしてこの地域を信じて進める、生き方。千葉のローカルの強みでもあると感じます。
図書館のオープンは12月22日。
そこからあらたな繋がりがまた生まれていくでしょう。
ちょっとはやいですが、オープン、おめでとうございます!
■星空の小さな図書館
WEBサイト → ●