船橋ヘルスセンターに行川アイランド
……昭和50年頃の房総の旅へ、
ご案内致します
久しぶりに休日をゆっくり自宅の古民家で過ごせる一日。
ふと、一冊の本が届けられました。
添乗員時代を過ごした東北での暮らしにピリオドを打ち、いよいよ房総へ行かんとする頃に立ち寄った、盛岡のホームスパン工房「中村工房」さんから餞別でいただいたのが『てくり』の第二号でした。編集に何か迷うことがあれば、必ず『てくり』に立ち返ります。今も、『てくり』の最新号が届けられると、「がんばっているかい?」と言われているような気がしてきます。
・・・そうだ、たまには好きなことを思いのままにやってみよう。『てくり』を手に取り、そう思い立ちました。前々から、古民家の空間の中に「本」という要素を取り入れたいと思っていたのですが、どこから手をつけるべきか、わかりませんでした。でも、好きなことから、自分が愉しいと思うもの、そう、「旅」にまつわる本を思い付くままに並べてみよう。
そう思って出来たのが、こんなちょっとした書棚でした。
詳しく見てみましょう。
こちらは、山陰の旅の道中で立ち寄った「一月と六月」さんで購入した『TRUE PORTLAND』(BRIDGE LAB)。ここのところ、海外なんてもう行けないな、なんてちょっと悲観的になってましたが、海外旅行熱がこの本に触れてから上昇中です。いままでポートランドについてほぼ知りませんでしたが、こんな暮らしのレベルから面白い都市があるんですね。
続いては時間旅行を体験してみましょう。
昭和9年に初版が出版された、当時のガイドブック『日本案内記』(鐵道省)です。
当時の鐵道省から発行されており、各国有鉄道路線沿線ガイドを主体とした構成になっています。
ページをめくって思ったのが、テキストと写真の比率です。
昔のガイドブックは扉部にグラビア的に写真が差し込まれているものの、ほとんどテキストです。見開きすべて文字だらけ、というページの方が多いです。ですが、読み進めていきますと、いかに昔のガイドブックが言葉豊かに、読み手に創造を掻き立てさせながら表現しているかがわかります。改めて文字の力を思い知らされました。
戦前から、時を下って1960年へ。
半世紀前の『旅』(日本交通公社)で旅をしてみましょう。
さすがに日本案内記に比べ、写真が多くなっていますね。
更に時を下って昭和50年頃へ。
場所はこの地、房総です。
山田書院から出された全国のトラベルガイドの第4巻『日光/房総』。本の奥付に書いていないので正確な発行年は不明ですが、掲載情報などから昭和50年頃と推定されます。
現代の房総の旅も、『RND 輪土』(前田義生・瀬上昌子編著 スクーデリアブックス)でDEEPに綴られているので、こちらもお見逃しなく。
ではみなさま、佳い読書の秋を、ご堪能くださいませ。