ラットハウス、餌を工夫しなければいけなかったかも・・・
古民家にいさんちに入居を初めてひと月ほど経った頃から、見えざる住人の気配を感じるようになりました。座敷童だったらよかったものの、どうやらそうではなさそうです。夜中天井が、トトトトトトッ、と音を奏でるようになり、どうもおかしいと頭を捻っていると、その答えが「見える」時がやってきたのです。
押入をリノベーションして作った書棚の天井板が入居時から一部なかったため、遊び半分で透明のアクリル板を配置しました。するとある日、そのアクリル板の上を駆け抜けていく小動物を確認したのです。そう、ネズミです。この時、第一次チュー大戦が幕を開けたのでした。
姿を確認して間もなく、実被害が拡大。
リンゴが齧られ、台所に置きっぱなしだった米も米袋ごとガシガシやられてしまいます。ひとまず米を桐の箪笥の中に避難させてその場を凌ぎますが・・・う~む、なんとかしなければ。
そこで登場は、勝浦の町中の商店街にある石井食器さんで購入した「ラットハウス」です。使い方は石井食器のおばあちゃまに伺っていたので思い出しながら餌を仕掛けます。まず底面を外し、餌を上部からぶら下がっている針金にくっつけます。今回餌は、ネズミの齧ったリンゴにしましたが、揚げ物などが特にネズミの好物なのだそうです。
針金にリンゴをつけたらその針金のL字になった部分をラットハウス入口の開閉部に引っ掛けます。こうすると、リンゴを食べるとL字の部分が動き、バネの力で入口がガシャリと閉まる仕組みなのです。古典的なトラップですが、仕掛けるときはなかなかに楽しいものです。
おばあちゃまによれば、もしネズミがかかった場合はそのまま水を張ったバケツのドボンする、とのこと。人によっては川に沈めて窒息死させるという方もいらっしゃいました。
さ、餌を仕掛けたらさっそくネズミの走り回る天井裏に設置します。
・・・が、残念ながら1週間、2週間と日が経ってども一向に罠にかかる気配がありません。
そうこうする間にも、天井で足音がする程度だったものが、べりべりとなにやら剥がすような音がし始めたりと運動会から暴走族状態に。糞もあちこちで散らばり、加えて押し入れの墨でおしっこをしでかす始末。
こ、これはヤバい。
マジでヤバい!!!!!
ラットハウスだけだった単発作戦から、複数トラップ作戦へと戦略を変更。ラットハウスに加え、毒餌と予防策のネズミ忌避剤(ハーブの香りというのがあります。ネズミはその香りが苦手らしいです)を組み合わせて、敵陣に配置しました。
それから2週間ほど経ったころでしょうか。
どうも洗濯機の方からなにか匂いがするな、と感じるようになりました。はじめは浄化槽の故障かな、と思いつつも放置していたら、日に日に匂いは強くなり、蠅まで湧いてくるではありませんか!
なんじゃこりゃ!?
ネズミの毒ガス攻撃か!??
とおののきつつ、周囲を徹底捜索したところ、なんと洗濯機と壁の隙間でネズミが死んでいるではありませんか。そう、毒餌部隊がしっかりとその任務を遂行していたのです。とはいえ、なにも家の中で力つきていただかなくても・・・。
すでに腐敗が進み、顔は崩れウジ虫が湧いている状態。マスクに軍手で完全防備しながら埋葬したのでした。ううむ、確かに毒餌は効くようですが、生け捕りできる粘着テープトラップなどのほうが、処理する際には良いのかもしれません。悩ましいところです。
地元、市野川のみなさんにネズミ対策を伺ったところ、圧倒的に多いのが「猫を飼う」ということでした。猫を飼うと近寄らなくなるそうです。この話を伺い、第二次チュー大戦に備えて、猫との同棲を検討しなくてはと考えているところであります。