房総半島の南果てから、九十九里海岸の南の果てへ。
先月訪ねた南房総の根本海岸と、海の色が違う・・・いや、心なしか、空気の肌触りや光の色までもが、違う。土地に対する心象と瞳に映る目の前の光景が溶け合い、「ここ」と自分が一体になります。
南房総市白浜町のカフェ「波音日和」に続き、いすみ市岬町にある「GAKE」を訪ねたこの日もまた強風が吹き荒れます。最近は、嵐を呼ぶ海辺のカフェ巡り状態です(笑)
GAKEさんは先月も訪ねたばかりでしたが、お食事を戴くのは今日が初めて。
キッシュのプレートをオーダーしましたが、さすが、聳(そそ)り立つ崖の上にカフェがあるだけあり、バゲットも見事な直立体勢であります(笑)南瓜のキッシュ、こっくりとした甘みと生地のコクが相俟って、贅沢な気分に。
さらに嬉しいことにちょっぴりオマケが。農薬・化学肥料不使用で栽培したお米を搗いた、香取市の人見太郎さんの玄米餅です。胡麻砂糖やきな粉、黒蜜でデザート感覚で戴きましたが、そのままでも香ばしく、滋味に富んだ味わいでした。
食後は古本屋や雑貨を物色。
前回訪ねた時は雑誌を購入しました(『古本屋ツアー・イン・ジャパン』にも掲載されたそうです)。今回は白と青、そして緑青色が施された琺瑯のバットが気になります。気のせいか、琺瑯製品が増えたような気がします。私はそれらの商品も気になりましたが、それ以上に商品棚や収納箱のディテールについつい目がいってしまします。使い込んだ風の味のある木箱が多いんです。
オーナーさんにお話を伺うと、勝浦市の旅館や商店で引き取った品々から、面白いものがいっぱい出てきた、とのこと。オーナーさんの古いモノを集めるアンテナは冴えわたっているようであります。今後は別棟で古道具と古本の店舗を構える計画もあるそうです。房総のカルチャーを、今以上に盛り上げていってほしいですね!